バーコードは何のために必要か|数桁の数字が商品を特定する仕組み

「うちは小売をしているわけじゃないから、商品にバーコードなんていらないよ」

お客様から、こうしたお話をうかがうことがあります。確かに、店頭のレジを通さないのであれば、バーコードは必須ではありません。品番を見て、目で確認して、数を数える。それでも出荷はできます。

ただ、入荷と出荷の現場において、バーコードは想像以上に大きな役割を担っています。この記事では、そもそもバーコードは何のためにあるのかを整理します。

バーコードの役割は、ただ1つ「特定」

バーコードがしていることは、突き詰めればひとつだけです。

数桁の数字のかたまりが、商品を1つに特定する。

それだけです。しかし、この「特定」が機械の側で完結することに意味があります。人が見て判断するのではなく、読み取った番号が一致するかどうかで機械が判定する。ここが決定的な違いです。

品番を目で読む運用の限界

品番による管理も、もちろん成立します。取扱点数が少なく、担当者が固定されている間は、そのほうが早いことすらあります。

ただし、次のような状況になると急に苦しくなります。

  • 品番が似ている……「ABC-1201-BK」と「ABC-1201-BR」のような並びは、目視では見分けにくいものです
  • 色やサイズの展開が多い……末尾の1文字だけが違う商品が10種類並ぶと、確認の精度が落ちます
  • 作業者が増える……その商品を知らない人には、品番はただの文字列です
  • 繁忙期で急いでいる……確認の丁寧さが落ちる時期に限って、出荷量は最大になります

「気をつける」という対策は、忙しくない時期には効きます。効かなくなるのは、いちばん出荷が多い時期です。

数桁の数字が、なぜ商品情報になるのか

バーコードに入っているのは、十数桁の数字だけです。商品名も、色も、サイズも、価格も入っていません。

ではなぜ、スキャンすると商品名が画面に出るのか。番号をキーにして、システム側に登録された情報を参照しているからです。

バーコードは情報そのものではなく、情報を引き出すための鍵だと考えると分かりやすくなります。

この仕組みには利点があります。商品名が変わっても、価格が変わっても、ラベルを貼り替える必要がありません。マスタ側を直せば、次のスキャンから新しい情報が表示されます。

バーコードがあると、現場のどこが変わるか

  • 入荷検品……発注内容と照合し、頼んでいない商品や数量違いをその場で検出できます
  • 棚入れ……商品と棚番をスキャンで結び付け、置いた場所が記録として残ります
  • 出荷検品……注文と違う商品はそもそも次に進めません。判断が人の手を離れます
  • 棚卸……棚を順にスキャンするだけで、記録との差異が出ます
  • ロケ移動……棚から棚へ動かした記録が残り、「あるはずの場所にない」がなくなります

共通しているのは、人が覚えていなくても作業が成立するという点です。ベテランでなければ回らない現場から、誰が入っても同じ品質で回る現場へ。バーコードはそのための土台になります。

「バーコードがないから無理」ではありません

バーコード検品の話をすると、「うちの商品にはバーコードが付いていないので」と、そこで検討を止めてしまわれる事業者様がいらっしゃいます。

バーコードは自社で作れます。社内利用のために確保された番号帯(インストアコード)を使えば、登録料も維持費もかかりません。市販のラベルシールに印刷して貼れば、その日から運用を始められます。

ゼータロジには、商品マスタの中でバーコードが未登録の品番を検索し、自動的にコードを割り当てる機能があります。バーコード検品のためのシステムなのに、バーコードがなければ使えないというのでは本末転倒だと考えているためです。

すでに登録済みのバーコードがある商品は、そのまま使えます。足りない分だけを埋める形です。

よくあるご質問

スキャナやハンディターミナルを買う必要がありますか

必須ではありません。ゼータロジをご契約いただくと、パソコンのブラウザで使えるWebスキャンをその日から無料でお使いいただけます。お手持ちのiPhoneやiPadを検品端末にする方法もあります。

すべての商品にラベルを貼るのは大変ではありませんか

一度に終わらせる必要はありません。出荷頻度の高い商品から始め、入荷のたびに対象を広げていく方法が現実的です。入荷検品から棚入れの工程に組み込めば、追加の手間はほとんど発生しません。

すでにJANコードが印字されている商品はどうなりますか

そのまま使えます。ただし「どのJANがどの商品か」という対応表が必要です。仕入先から入手できない場合の対処方法もありますので、あわせてご覧ください。

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