バーコードの重複を防ぐ|自社採番の落とし穴と自動採番の考え方

在庫管理ソフト、物流システム、出荷検品システム。名称はさまざまですが、価格帯の違いほどには、やっていることに大きな差はありません。入荷して、棚に入れて、注文が来たら取り出して、検品して、出す。この骨格は共通しています。

ゼータロジをリリースしてしばらく経ったころ、私たちはある矛盾に気づきました。

バーコード検品のアプリを無料で提供している。しかし、お客様の商品にバーコードが付いていない。

これでは結局すべて手作業になり、Excelで管理しているのと変わりません。この記事では、そこから生まれた自動採番の話と、自社でバーコードを振るときに必ずぶつかる「重複」の問題についてご説明します。

1から順番に振る、という苦肉の策

以前、私たちがお伝えしていた方法は単純なものでした。数桁の数字を1から順に繰り上げていき、商品マスタに登録する。それをラベルにして貼る。

これでもバーコード運用は始められます。ただし、次の管理を人が背負うことになります。

  • いま何番まで使ったかを、常に正確に記録しておく
  • 新しい商品が入るたびに、その記録を見て次の番号を決める
  • 担当者が複数いる場合、同時に採番しないよう調整する
  • 採番の記録ファイルが分岐しないよう管理する

忙しい時期に、この手順が守られ続けるかどうか。現場を見ていれば、答えは想像がつきます。

バーコードが重複すると何が起きるか

バーコードは、1つの番号が1つの商品だけを指すからこそ機能します。重複した時点で、その番号は何も特定しなくなります。

厄介なのは、重複してもすぐには気づかないことです。

  1. 商品Aと商品Bに、同じバーコードが登録される
  2. 入荷検品では、どちらをスキャンしても通ってしまう
  3. 在庫数がどちらか一方に寄って計上される
  4. 出荷検品でも通ってしまうため、間違った商品が出荷される
  5. 棚卸で在庫が合わず、原因を探すことになる

誤出荷が起きても、原因がバーコードの重複だと突き止めるまでには時間がかかります。検品システムを入れたのに誤出荷が減らない、という状態は、こうした形で生まれることがあります。

未登録の商品にだけ、自動で割り当てる

そこでゼータロジでは、商品マスタの中からバーコードが未登録の品番を検索し、インストアJANコードを自動的に付与する機能を標準で実装しました。

インストアJANは13桁で、社内利用のために確保された番号帯を使うため、外部の商品コードと衝突しません。採番の記録を人が持つ必要もありません。

設計上こだわったのは、「未登録なら」という条件です。

  • メーカーのJANコードが使える商品は、そのまま活かす
  • すでに自社で発行・登録済みのバーコードも、そのまま活かす
  • 足りない分だけを自動で埋める

全部を作り直すのではなく、いまある資産を残したまま隙間を埋める。この形であれば、導入のために既存の運用を止める必要がありません。

重複チェックも、あわせて備える

自動採番だけを使っている限り、重複は起こりません。問題は、一部の商品だけお客様側で番号を振っていた場合です。

そこで、登録されているバーコードに重複がないかを確認する機能も併せて用意しました。手作業で振った番号と自動採番の番号が混在していても、衝突を検出できます。

導入時にこの確認を一度通しておくと、「動き始めてから半年後に原因不明の在庫差異が出る」という事態を避けられます。

採番するときに決めておきたいこと

廃番になった番号を再利用しない

取扱いをやめた商品の番号を、別の商品に振り直すのは避けてください。過去の出荷履歴や棚卸の記録を後から見たときに、どちらの商品か判別できなくなります。

SKU単位で振る

色違い・サイズ違いは、それぞれ別のバーコードにします。ここをまとめてしまうと、検品でサイズ違いを検出できません。誤出荷の多くは色とサイズの取り違えですから、最も効かせたい部分が効かなくなります。

いつ貼るかを決めておく

ラベルを貼る工程は、入荷検品から棚入れまでの間に組み込むのが効率的です。どのみち1点ずつ手に取るので、追加の工数がほとんど発生しません。

逆に「あとでまとめて貼る」運用にすると、貼っていない在庫と貼った在庫が棚に混在し、検品のたびに例外処理が発生します。

導入時は、一括で採番する

すでに数千点の在庫を抱えている状態から始める場合、1点ずつ番号を決めていくのは現実的ではありません。

商品マスタを登録したうえで、未登録の品番に一括で採番し、ラベルをまとめて印刷します。あとは棚を回りながら貼っていく、という進め方になります。

この立ち上げ作業をどう段取りするかは、倉庫のレイアウトや在庫量によって変わります。ゼータロジでは、導入支援のなかでこの部分を一緒に設計しています。

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