中小企業のビジネスを多角から支援することに、命を燃やすnishimotoです。
今回もWebかんたんWMSの開発秘話を少し・・・
倉庫物流管理システムといえば、荷主さんと呼ばれる取引先様から予定データを元に各検品を行い在庫を
計上したり引き落とししたり。
つまり、予定データの入口、出口がとても重要な部分になります。
過去20年の経験でこのデータのやり取りには、
・FTPサーバーを立てて定期的(いわゆるバッチ処理)にデータを取得する。
・市販のメール送受信システムを購入し、メール添付でデータをやり取りする。
・VPNネットワーク上の共有フォルダを作っておき、ファイルが更新される(書き込まれる)と取り込む。
などがあります。
しかし、どれも
・初期コストがかかる。
・構築に時間がかかる
・VPNルーター、設備、設定が必要
・取引先様と倉庫側のそれぞれ専門的な設定が必要
など敷居の高いものになります。
何か方法が無いものか・・・
ファイルを同期することを考えた場合、皆さんもよくご存知のDropBoxが思い浮かびます。
お客様と倉庫側でDropBoxを共有設定することで、かんたんにデータファイルの同期を行うことが
出来るんじゃないか?
このヒントをくれたのが開発パートナーのYamamotoさんでした。
それから以降、DropBoxをどのように活用できるのか、二人の試行錯誤の日々が始まります。
構想から約半年がすぎ、ようやくDropBox連携が完成しました。
WebかんたんWMSでは、入荷、返品、出荷の予定データファイルのデータ交換にDropBox連携を
採用しています。
DropBox連携の動きは、
1、お客様の基幹システムなどで出力された予定データを共有しているDropBoxへドロップ。
2、数分後自動的にDropBox内にて連携同期が始まり、かんたんWMSへ取り込まれます。
3、取り込み処理後、正常、異常、いずれかの状況をメールにて自動的に通知します。
4、通知先メールアドレス登録は、1箇所~無制限設定可能です。
5、異常の場合の状況メールの中には、何がエラーだったかを記載しています。
たとえば、「品番未登録」や「元伝票番号重複」など誰もがひと目で分かるように工夫しています。
DropBox連携でのメリットは、
・初期コストゼロ
・連携はボタンひとつ。その後ID、パスワード入力で設定完了
・共有設定を行えば、複数の端末(DropBoxアカウント)で利用可能
WMSシステムにてDropBoxを連携した事例は恐らく世界初の試みかもしれません。
しかし僕たちは「世界初」を強調したいのではなく
「かんたんにデータ交換が出来ること」
を実現したかったのです。
この仕組みを考えたもう一つの目的は、データを送る側つまり取引先様側でそのデータが正常なものか
どうかをメール通知により直接的に判断していただけるということです。
多くのシステムの場合、異常データが送られたとき、異常なまま取り込まれるか、或いは取り込まれずに
残ったまま(ゴミデータ化)になるか、ですね。
正常に戻すには、ゴミデータを排除する必要があります。
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これには、過去のシステムにおいて復旧にかなり苦労した経験があります。
これでは、業務がスムーズに進みません。
WebかんたんWMSでは、正常異常いずれの場合も、通知メールを送付すると同時に処理済フォルダへ
自動的に移動し、ファイルには、OK、NGの文字を追加することでひと目でエラーファイルが判別
できるような工夫を施しています。
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