出荷時間を短縮する|倉庫で発生する5つの「迷い」をなくす

ネットショップを運営していて注文が増えると、当然ながら出荷数も増えていきます。そして無視できなくなるのが、出荷にかかる時間と手間です。

業務の効率化といっても範囲が広すぎるので、ここでは時間に絞って考えてみます。出荷にかかる時間を短くできれば、それは効率化できたということになります。

時間を奪っている最大の要素は「迷い」

どんな仕事でも言えることですが、時間を取られる最も大きな要素は迷うことです。

手を動かしている時間より、どうするか考えている時間のほうが長い。作業を観察していると、そういう場面が驚くほど多くあります。

ということは、迷う時間をなくすだけで、大幅に短縮できるということでもあります。

倉庫で発生する「迷い」を分類する

ひとくちに迷いといっても、いくつかの種類があります。

1.どこにあるか分からない

商品を探す時間です。倉庫の中を歩き回り、思い当たる場所を確認していく。1件あたりは数分でも、件数を掛ければ相当な時間になります。

解決策:棚に番号を振り、ピッキングリストに棚番を印字します。探す動作そのものがなくなります。

2.これで合っているか分からない

似た商品を前にして、これでよいのかを確認する時間です。品番を見比べ、色を確認し、もう一度リストを見る。

解決策:バーコード検品にすると、判断が機械側に移ります。スキャンして通れば正解、通らなければ違う。確認するという行為自体がなくなります。

3.どの順番でやればいいか分からない

どの注文から手を付けるか、どの棚から回るか。判断の材料がなければ、その都度考えることになります。

解決策:ピッキングリストの出力順を、歩く順番に合わせて設定します。上から順に処理すれば最短の動線になる、という状態を作ります。

4.どこまで終わったか分からない

作業を中断したあと、どこから再開すればよいかを思い出す時間です。件数が多いほど、この確認に時間がかかります。

解決策:スキャンの実績がリアルタイムで記録されていれば、画面を見れば進捗が分かります。紙に書き込む運用であれば、書き込みやすい帳票を選びます。

5.誰に聞けばいいか分からない

イレギュラーな注文や、初めて扱う商品。判断できる人を探して、手が空くのを待つ時間です。

解決策:出荷指示のコメント欄が確実に目に入る形になっているか、備考の内容が帳票に反映されているかを見直します。

「迷わせない設計」という視点

こうして分解してみると、効率化とは作業を速くすることではないと分かります。

迷う場面そのものを、設計でなくしていく。これが実務での効率化です。

作業者に「もっと速く」と求めても、迷いの原因が残っていれば時間は縮みません。むしろ急ぐことでミスが増え、その対応にさらに時間を取られます。

まず、どこで止まっているかを見る

改善の出発点は、現場を観察することです。

1件の出荷を最初から最後まで、時間を計りながら見てみてください。手が止まっている場面がどこにあるかが分かります。

  • 棚の前で立ち止まっている → 探している、または確認している
  • 作業台で紙を見比べている → 突き合わせている
  • 誰かを呼びに行っている → 判断できずにいる
  • 同じ場所を2度通っている → 動線が最適でない

止まっている場面には、必ず理由があります。その理由を1つずつ潰していくほうが、全体を漠然と速くしようとするより確実です。

あわせて読みたい

ピッキング・出荷について、もっと詳しく

グロス/得意先別/独自のハイブリッド納品書という3種類のリスト、出力順の設計まで、出荷作業を短くするための機能をまとめています。

ピッキングリスト・出荷の機能を見る →

在庫管理・誤出荷対策の資料を無料配布中

「WMS選定チェックリスト」で、自社にシステムが必要かどうかを診断できます。

資料をダウンロードする(無料)