「売り込まない営業」ってありましたね。その昔、わたしもやりました。保険屋さんでした。売り込まない営業、夢のように感じました。
でも、そんなものがないことに気づいたのは、売りに出た後でのことでした。
売り込まないといってるだけです
そもそも、「売り込まない」って売る作戦な訳ですから、売る気満々なわけです。
でも、誰でもかれでも売りに行くというのもまた違うのです。
「別に買っても買わなくても良いんだけど、君がどーしても欲しいっていうんだったら売っても良いけどどうする?」というスタンスです。うざいことこの上ないです。
これをそのままやると、「喉から手が出るほど売りたいけどそんなことを一生懸命隠している売りたい人」を見抜かれてしまいます。
ですから、このままやるのではなく、いろいろと仕込みが必要です。
仕込んでからの「別に売ってもいいんだけどさー」です。
仕込み何もないうちから「いえ、わたしは売り込まないですから」とか言ってるので売れません。
なにも判断する材料がないんですもの。
仕込んで成功する「売り込まない」営業
では、仕込みとはなんでしょう。
それは、購入する理由付けがしっかりとできる、ツールと情報です。
保険屋さんなら、死亡保険と入院保険、どっちを用意したらよいのか。
高額下着屋さんなら、胸と尻の位置で年齢がプラスマイナスできること。
アンティークなら、その時代背景とロマンを語ることとと、持ち主になることのステイタス。
購入するであろう人の、ライフスタイルから手に入れたあとの目眩く毎日、ワンランクアップする人生を、商品のスペックだけではなく、それは物語のように語るのです。
そこで初めて
「という生活と人生と成功が君には待っているわけだけど、欲しいなら売っても良いよ」
というセリフが効いてきます。
手に入れたあとの想像をさせることが、キーです。
不安を取り除くヒアリングはクロージングと同義
「欲しいなあ」とカートに入れる作業だけなら良いのですが、欲しがらせておいて対面で営業をしなくてはならない場合があります。
ネットでいうと、メルマガにあたる部分でしょうか。
この場面でも、「売り込まないで不安を払拭することに専念しろ」とか言いますけど、不安を取り除いてだけしていたらただの良い人です。
ここでは、不安を取り除きながら要所要所で「で、どうされます?」とクロージングします。
この「で、どうされます?」が必須です。
「そうですかーー。心配事がなくなってよかったですね」だけでは、「お前何しに来たんだよ」と言われます。
人は、一度欲しいと思ったものは、やっぱり欲しいのです。
でも、購入することに罪悪感を抱いているのです。
その罪悪感を払拭するために、あなたに不安を取り除いてもらっています。
購入のきっかけが欲しいだけなのです。
「売り込まない」と決めてしまうと、売るための言葉は出なくなってしまいます。
文章にも書けなくなってしまうのですね。
「売ってなんぼ」と思いながら、お客様のその先の幸せな未来を願っていれば、ちゃんと売れるためのトークも文章も出てくるものですよ。
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