棚を作り替えずに、
いまある空間をそのまま使う。
ゼータロジは固定ロケーションとフリーロケーションの両方に対応していますが、推奨しているのはフリーロケーションです。商品ごとに棚を決めないため、保管効率が最も高くなります。ハンディターミナルからロケーション番号を自由に登録できるので、入荷したその場で仮の棚を作って、あとから正式な棚へ動かす、といった運用もできます。
固定ロケーションと、フリーロケーションの違い
どちらが正解ということはありません。倉庫の広さと商品の回転で決まります。
固定ロケーション(品番=ロケーション番号)
商品の保管場所をあらかじめ決めておく方法です。「この商品はいつもこの棚」と決まっているため、棚の状況が一目で分かり、どの商品の在庫が少ないかを目で見て判断しやすくなります。
デメリットは保管効率です。棚に空間が空いていても、その品番以外の商品は入れられません。取扱商品が増えるほど、使われていない空間が積み上がっていきます。
フリーロケーション(品番≠ロケーション番号)
空いている棚があれば、品番を混在させて保管してかまいません。どこに何があるかはシステムが管理します。空間を空けずに使えるため、保管効率が最も高くなります。
デメリットとして「別のロケに入れてしまうと商品が行方不明になる」と言われますが、この人的ミスは固定ロケーションでも同じように起きます。ハンディで棚番をスキャンしてから商品をスキャンする運用にすれば、そもそも間違った棚に入れられません。
入荷したその日に出荷する。「仮ロケーション」の使い方
フリーロケーションを推奨する、いちばん実務的な理由です。
ある商品が入荷したものの、その多くはすぐに出荷がかかる。よくある状況です。
通常であれば、ピッキングのことを考えて庫内の正式な棚へ一つひとつ入庫していきます。しかしすぐ出ていくものを、丁寧に棚へ収めるのは時間の無駄です。
そこでゼータロジでは、仮入庫という形で、その日の日付やあらかじめ決めておいた仮の棚番をハンディから手で打ち込みます。たとえば本日入荷分のロケーションを「11」とします(正式な棚には存在しない番号です)。そして「11」で一気に入庫を済ませてしまいます。
次に出荷指示が入って引当をすると、このロケ11も、他の棚と同じようにピッキングリストへ印字されてきます。担当者は他の棚と同じ感覚で、ロケ11から商品を取り出します。
一通り出荷が終わると、本日入荷したうちの売れ残り分がロケ11に残ります。ここではじめて、正式な保管棚へのロケ移動をハンディで行います。
結果として、入庫から出荷までのリードタイムが短くなります。固定ロケーションでは品番=ロケーションのため、このやり方ができません。
この考え方は、実際に委託倉庫から自社出荷へ切り替えたお客様が、棚卸を止めないために段ボールへマジックで番号を手書きしたのと同じ発想です。ロケーションを「あとから直せるもの」として扱えるかどうかが、立ち上げの速さを決めます。
ロケーションは「マスタ」ではなく「文字列」です
仮ロケーションが自由に作れる理由は、この設計にあります。
棚の構造を先に作らなくていい
ゼータロジのロケーションはマスタ構造を持っていません。在庫データのレコードに、ロケーション名という文字列が保存されているだけです。フォルダ階層ではなく、Gmailのラベルに近い考え方です。
だから、その場で増やせる
棚を増やすたびにマスタを登録し直す必要がありません。ハンディから新しい番号を打ち込めば、その瞬間からその棚が存在します。倉庫のレイアウト変更に、システムの都合が追いつかないということがありません。
絞り込みもそのまま効く
在庫一覧からロケーションをクリックすれば、その棚の中身だけを表示できます。ロケーションの範囲指定での検索にも対応しているため、エリア単位での棚卸や確認がしやすくなっています。
固定ロケーションも、そのまま使えます
初期ロケーションを登録すると、入荷検品リストに棚番が印字されます
ゼータロジの商品マスタには「初期ロケーション」を登録できます。ここに登録すると、その商品と棚が紐づいてロケーションが固定されます。
商品が入荷したら、入荷検品リストをもとに棚へ入れていきます。そのリストの「参考ロケ」という欄に初期ロケーションが印字されるので、作業者は「どの棚に入れるのか」をその場で確認できます。棚入れの指示を口頭で伝える必要がありません。
在庫数の考え方
ロケーション管理を始めると、必ず「この数字は何を指しているのか」という疑問が出ます。ゼータロジの在庫数はこう決まっています。
実在庫数 - 出荷待ち数 = 有効数量
実在庫数は、物理的に棚にある総数です。出荷待ち数は、受注済みで引当が済んでいる数。出荷が完了した時点で差し引かれます。有効数量は、まだ引き当てられておらず自由に動かせる在庫です。画面のメインに表示されるのはこの有効数量で、数字にマウスを合わせると実在庫数を確認できます。
有効数量がマイナスになっている場合は、引当超過です。実在庫より多くの予約が入っている状態を意味するため、注意が必要です。
なお「Z」で始まるロケーションは引当の対象外になります。不良品置き場や検品待ちの棚など、物理的には在庫があるが売ってはいけないものをここへ置くと、誤って出荷されることがありません。
よくあるご質問
棚番はどう決めればいいですか?
「エリア-列-段」の3階層で振るのが基本です。倉庫の広さと棚の並びによって最適な桁数が変わるため、棚番の決め方で具体例を解説しています。導入時にご相談いただければ、図面を見ながら一緒に設計します。
いま棚番がありません。ゼロから始められますか?
始められます。棚番シールを貼るところからのご支援もしています。未経験の状態から自社倉庫を立ち上げたお客様が実際にいらっしゃいます。
1つの商品を複数の棚に分けて置けますか?
置けます。フリーロケーションなので、同じ品番が複数のロケーションに分かれていても在庫は合算して管理されます。ピッキングリストには、どの棚から何個取るかが分かれて印字されます。
ロット番号や消費期限で在庫を分けたいのですが。
同じ品番・同じロケーションでも、入荷日や消費期限が違えば別のレコードとして管理されます。先入れ先出しの運用状況をロット単位で把握できるため、食品・化粧品・サプリメントなどでよく使われています。
倉庫が2ヶ所あります。
複数倉庫の管理と倉庫間の在庫移動に対応しています。移動も入出荷と同じ検品フローで記録されるので、「送ったはずの在庫が行方不明」が起きません。
棚卸のたびに出荷を止めています。
棚単位・エリア単位での部分棚卸に対応しているため、出荷と並行して在庫精度を維持できます。ハンディでスキャンしていくと進捗がリアルタイムに反映されるので、途中で作業を止める必要もありません。
ロケーション管理について、さらに詳しく
立ち上げの手順はブログで順を追って解説しています。
ロケーション管理とは?固定とフリーの使い分け
そもそもロケーション管理とは何か。番号の決め方やマップの作り方まで、一般的な考え方から解説しています。
棚番とは?決め方とバーコードシールをExcelで自作する方法
棚番の設計と、シールをExcelで自作する具体的な手順です。
Step1:ロケーションの作り方
フリーロケーションを実際に立ち上げる最初の一歩です。
Step3:棚番バーコードシールの貼り方
印刷したシールを棚へ貼っていく作業のコツをまとめています。
ハンディターミナル検品
ロケ移動も棚卸も、端末を持ったまま完結します。機種の選び方とレンタルについて。
ピッキングリスト・出荷
棚番の設計は、そのままピッキングの動線になります。出力順の考え方を解説しています。
対応範囲について、先にお伝えしておきたいこと
ゼータロジの機能全体は機能ページにまとめています。このページはロケーション管理に絞った内容です。
棚そのものの設計・施工は行いません
棚番の振り方についてはご相談に乗りますが、ラックの選定や設置工事は範囲外です。倉庫のレイアウトが決まったあとの、番号の設計からお手伝いします。
自動倉庫・立体自動ラックの制御には対応していません
想定しているのは、人が棚を歩いて商品を取り出す運用です。マテハン機器との連携が必要な規模の倉庫には、別のシステムのほうが適しています。
ロケーションを間違えて入れた場合、システムは気づけません
フリーロケーションの弱点として正直にお伝えします。ただしこれは固定ロケーションでも同じです。棚番のバーコードをスキャンしてから商品をスキャンする運用にしていただくことで、実質的に防げます。
いまの倉庫に、どの棚管理が合うかをお話しします
倉庫の広さ、棚の並び、取扱品目数をお聞かせいただければ、固定とフリーのどちらで組むべきかを無料相談の場でお答えします。棚番の設計からご一緒します。
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