自社物流の立ち上げをサポートするNishimotoです。
今回は在庫管理における棚の管理についてのお話です。
専門の倉庫会社さんでも、自社で物流をするときでも、商品管理はとても重要です。
商品管理の中でも棚管理というものがあります。
一言でいえば、庫内のどこに商品がいくつあるかを管理して把握しやすくすることです。
ある方がこんなことをおっしゃっていました。
「楽天セールに出品している商品の受注が入ったんですが、その商品が見つからないんです。結局お客様に電話をしてキャンセルしてもらう羽目になりました。」
後日・・・別の場所の段ボールで見つかったと連絡がありました。
こういうことを売り逃しといいますが、在庫管理さえきちんとしていれば起こらなかったケースですね。
今回の場合、商品の「数量」は把握できていたようです。
しかし、商品の「保管場所」「ありか」が明確になっていなかったので出荷ができなかったケースです。
保管場所を定める方法として、固定ロケーション管理とフリーロケーション管理があります。在庫管理では保管場所のことを、一般的に棚、あるいはロケーションと呼びます。
それぞれについて説明とメリット、デメリットを交えて説明します。
①固定ロケーション
「この商品は必ずこの棚、このエリアに置く」ということをあらかじめ決めておく管理方法です。
つまり、品番=棚番号というイメージですね。
品番A は、棚(ロケ)1-1
品番B は、棚(ロケ)2-1
という風に。
特徴
一品番に一棚番(ロケ)という管理方法でもっともシンプルなロケーション管理です。
ですのでその商品の在庫が0になった場合でも、その棚はその品番のために維持された状態で残ります。
メリットとしては、物理的にその空間が見て取れるため在庫切れになったことが一目で分かります。
しかしデメリットは、在庫が無い期間その空間は空いている状態(保管スペースのロス)が続くため、保管効率が悪くなります。
入庫時・・・間違ったら大変なので気をつかう。
出庫時・・・ ピッキングリストが品番ごとに整理されている運用方法の場合に、ロケーションから直接摘み取るだけで個別ピッキングが行えるため、とても楽に行えます。
②フリーロケーション
固定ロケーションとは異なり、品番は特定の棚(ロケ)に置くということが決まっていません。
空いている棚に自由に商品を入れて管理ができる方法です。
品番A は、棚(ロケ)1-1
品番B も、棚(ロケ)1-1 しかし、棚1-1がいっぱいなので、
品番A は、棚(ロケ)1-2 にもある。
という状態をフリーロケーション管理といいます。
特徴
棚(ロケ)には複数の品番を入れて管理ができるため、固定ロケーションでデメリットとなっていた保管スペースロスを減らすことができます。
固定ロケーション管理では、品番Aのために棚1-1を用意していても、入荷数が多くて棚1-1に収まらない場合、品番Aのために新たに別の固定のロケを作成しなければなりません。
しかし、品番Aは棚1-1と決められているため、新しいロケをその都度作って格納するようなことは原則としてできません。
その点フリーロケーション管理の場合は、スペースの空いているロケがあればどんどん入れていけるため、スペースの不足を気にすることはありません。
保管効率アップが、フリーロケーション管理の最大のメリットと言えますね。
入庫時・・・空いている棚(ロケ)にどんどん入れていけばいいので、楽に行えます。
出庫時・・・ロケが商品に固定されているわけではないため、ピッキングの際にその商品があるロケを探す必要があります。また、ロケには複数の種類の商品が混在している場合があるため、正しい商品をピッキングしているかどうかを確認する必要があります。
次回は、フリーロケーションにおける棚の作り方についてお伝えしていきたいと思います。
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