ピッキングリストと納品書を1枚にまとめるハイブリッド納品書をご紹介したところ、まったく正反対のご要望をいただきました。
「ピッキングリストと納品書を、別々に、同時に出せないの?」
一体化を求める声と、分離を求める声。どちらが正しいというものではなく、現場の作業方法によって最適な形が違うということです。この記事では、その理由と使い分けを整理します。
なぜ分けたいのか
理由をうかがうと、まず出てきたのが「ピッキングリストは持ち歩くので汚れるから」というものでした。
納品書をピッキングリスト代わりに使うのは伝統的な方法ですから、汚れるという発想はもともとありません。しかし話を聞き進めると、もう1つの理由が出てきました。
「ピッキングリストに記入するから」
これは納得のいく理由でした。
書き込みが必要になる場面
1件あたり1点、2点の出荷であれば、書き込む必要はありません。取って、検品して、詰めるだけです。
ところが、1つの出荷先に対して数十点をピッキングする場合は事情が変わります。
- どこまで集め終えたかが分からなくなる
- 棚を行き来する途中で中断が入る
- 欠品や数量違いをその場でメモしておきたい
チェックを入れながら進めなければ、集め漏れが発生します。紙に書き込むことが、そのまま作業の進捗管理になっているわけです。
そしてハイブリッド納品書の場合、書き込んでしまうとお客様への納品書として使えなくなります。同梱する書類にチェックマークが並んでいるのは、さすがに具合が悪いということです。
4種類の帳票から選べるようにした
こうした経緯から、ゼータロジではピッキングリストの出力時に次の4種類を選べるようにしています。
- 得意先別ピッキングリスト……従来型のピッキングリスト。棚番順に集めるための帳票です
- 納品書……お客様に同梱する書類
- ピッキングリスト+納品書……両方を同時に出力します
- ハイブリッド納品書……1枚で両方を兼ねる帳票
1件あたりの点数が少なく、紙を減らしたい現場ならハイブリッド納品書。点数が多く、書き込みながら進める現場なら別々に同時出力。どちらも選べます。
納品書を「引当後」に出せることの意味
この改善には、もう1つ副次的な効果がありました。
従来のゼータロジは、納品書を出荷完了後に出力する一般的な仕組みでした。ハイブリッド納品書の実装にあたり、引当の時点で納品書を出力できる方式に変わりました。
これにより、ピッキングリストと納品書がセットになって作業者の手元を移動します。別々のタイミングで印刷された紙を後から突き合わせる工程がなくなるため、差し間違いが起こりにくくなりました。
作業の流れは次のようになります。
ピッキング → バーコード検品 → 納品書の同梱 → 梱包 → 送り状の貼り付け → 出荷場
途中で紙を探す動作が入りません。作業の流れが途切れないことは、それ自体がミスの予防になります。
並び順を揃えておく
帳票を別々に出力する場合、注意したいのが並び順です。
ピッキングリストは棚番順、納品書は注文番号順、送り状は発行順。このように並びがばらばらだと、突き合わせるたびに探す動作が入り、そこで取り違えが起こります。
ゼータロジでは出力順を指定できますので、上から順に重ねれば対応が取れる状態を作っておくことをおすすめします。送り状の貼り間違い(テレコ出荷)の予防にもつながります。
詳しくはテレコ出荷とは?送り状の貼り間違いが起きる原因と防ぎ方をご覧ください。
使い分けの目安
- 1件あたり1〜3点、通販の個人向け出荷が中心……ハイブリッド納品書。紙が残らず、工程も短くなります
- 1件あたり数十点、法人向け・卸出荷がある……別々に同時出力。書き込みながら進められます
- 納品書を同梱しない……通常のピッキングリストのみ
- 複数注文をまとめて集める……グロスピッキングリストと組み合わせます
出荷の形態は事業者様ごとに違いますし、同じ会社でも法人向けと個人向けで分かれることがあります。どちらか一方に統一する必要はありません。
これらの帳票は、いずれもお客様からのご要望をきっかけに生まれたものです。「こういう出し方はできないか」というご相談は、いつでもお寄せください。
ピッキング・出荷について、もっと詳しく
グロス/得意先別/独自のハイブリッド納品書という3種類のリスト、出力順の設計、配送伝票との並び順を揃えてテレコ出荷を防ぐ仕組みまでまとめています。
